津競艇場は、三重支部所属の選手のホームとなるレース場です。

強い風が吹く事が多い事から、荒れやすい印象を持っている競艇ファンも多くいます。

しかし、実はインコース1着率が全国平均より高いといった特徴がありました。

また、それ以外にもレース展開・結果を予想する時に役に立つ特徴が多々ありました。

今回は、津競艇場の特徴と一緒に予想のポイントも分かりやすくまとめてみました。

季節によって風向きが変わる風の影響が大きなレース場

津競艇場は、立地が伊勢湾近くとなっている事で夏は季節風の追い風が吹き、冬は鈴鹿山脈から吹き下ろしの向かい風が吹きます。

風向きが季節で変わるだけではなく、強い風が吹く事も多く、特に冬は安定板を使用したレースが増える傾向があります。

1マーク側に防風壁と防風ネットを設置していますが、それでも風の影響を大きく受けるレース場となっています。

また、向かい風・追い風といった風向きによるセオリーが使えないといった点に注意が必要となります。

塩分が混じった淡水プール型レース場

津の特徴として「塩分が混じった淡水プール型レース場」である事が挙げられます。

競走水面自体は、塩分を含まない淡水となっていますが、伊勢湾から近い事で潮風による塩分が水面に混入しています。

公式ホームページには「半海水に近い」と表記されているので、一般的な淡水よりも体重差は少ないと考えられます。

競走水面としての特徴は、1マークの幅が100m・1マークバックストレッチ側が110mと1マーク付近は全国屈指の広さです。

1マークが広々としている事から、1周目の1マークで各艇が殺到しても艇間が狭くなり過ぎないので全速旋回がしやすくなっています。

また、ピットから2マークまでの距離が150mと少し長くなっているので、ピット離れの遅れや前付けによって進入が変わりやすいといった特徴もあります。

風向きと風速によって有利コースは異なる

風のセオリーが使えない津では、風向きと風速による変わる有利コースを覚えておく必要があります。

津の向かい風は、風速3mまでの緩やかな風であれば1コースの信頼度が上がります。

また、向かい風が吹いた時は、2・3コースよりもダッシュスタートの4~6コースの2着率が上昇しています。

風速5mを超える強風になると1コースの信頼度はガクッと下がり、2~4コースの1着が狙い目となっています。

向かい風の時の決まり手の傾向として、

  • 2・4・6コースのまくり
  • 3・5・6コースのまくり差し
  • 3コースの差し

が増加しています。

向かい風が吹いている時は、基本的には全コースまくり・まくり差しを狙ってくると考えて良さそうです。

唯一、3コースの差しだけ注意しておけば問題はないと思います。

追い風が吹いた時は、風速1mの微風であれば1コースの信頼度が上がります。

しかし、風速2mを超え始めると1コース1着率が徐々に下がっていくので、向かい風の時よりも1コース信頼度は低めです。

追い風時は、風速に関係なく、2コースの1着率が全体的に上昇しています。

これは、追い風によって1マークの旋回時に1コースのターンが外側に流れやすくなっている事が理由となっています。

1コースのターンが流れた結果、空いた内側のコースを差して1着を獲るコースが増えます。

実際に、追い風が吹いている時の決まり手は、差しが最も高くなっています。

しかし、3コースだけは、差しよりもまくりが増加しています。

追い風の時に、差しに弱い選手が1コースに配置されている時は、穴狙いがしやすくなっているのかもしれません。

1・2コース1着率は全国平均以上、他コースは全国平均以下

2020年の各コース1着率ランキングを見てみると、

  • 1コース 1着率「61.0%」全国6位
  • 2コース 1着率「14.8%」全国10位

でした。

2コースの1着率は、全国平均とほぼ同じ程度でしたが、1コース1着率は全国上位となっています。

強風の影響で荒れやすいと思われがちな津ですが、実は内側の艇が強いオーソドックスなレース場のようです。

1・2コースが全国平均を上回る一方で、3~5コースの1着率は全国平均を下回っていました。

3・5コースは全国平均を少し下回る程度なので、レース結果を予想する時にそこまで大きな影響はありません。

しかし、4コースは、1着率が「7.7%」と全国平均の「10.6%」を大きく下回り、全国最下位となっていました。

1着率が全国最下位というだけで、4コースを1着にしなくなる事はありませんが、4コースが勝ちにくいという特徴は覚えておいて損はなさそうです。

2着3着率を見ると4コースがダントツ

1着率は全国最下位の4コースですが、2着3着率を見ると全国上位でした。

一方、2コースは2着率が高めで3着率が低め、3コースは2着率が低めで3着率が高めという覚えにくい特徴も見つかりました。

積極的に買う事が難しい4コースの1着ですが、2着3着には絡めておいた方が安心してレースを見る事が出来そうです。

津の企画番組は前半に2レース行われている

津も他のレース場と同様に、企画(シード)番組を用意しています。

  • 1R ツッキーレース
  • 5R 5ールドレース

で、どちらも1号艇にA級選手、他の艇はB級選手が配置されています。

イン信頼度の高い津で1号艇のみA級選手が配置されている事から、1着候補が絞りやすくなっています。

イン逃げする可能性が高いガチガチレースです。

しかし、2~6号艇がB級選手となっているので少し荒れるだけで払戻オッズが跳ね上がるといった期待が出来るレースでもあります。

1号艇の逃げが予想のメイン

津は、1コース1着率が61.0%もある事から、1号艇の逃げが予想のメインとなります。

特に、風速3mまでの緩やかな向かい風の時は、イン逃げ信頼度が上昇するので本命党の人は見逃さないようにしましょう。

1号艇を軸にする時は、1号艇選手の過去成績の確認が必須です。

過去半年・1年で1号艇に乗って負けた時の決まり手を調べる事で苦手を把握する事が出来ます。

向かい風の時にまくり・まくり差しで負けている、追い風の時は差しで負けている選手は軸信頼度が下がるので気を付けてください。

また、1号艇のそもそものイン逃げ率も一緒に確認しましょう。

A級選手でも、イン逃げ率が50~60%とB級選手とほとんど変わらない選手の少なからず存在するからです。

逆に、イン逃げ率が60%を超えるB級選手もいるので、他の人が気付いていない美味しいイン逃げ舟券を見付けるきっかけになる事もあります。

1号艇逃げの時は2・4コースが2着最有力

コース別成績でも紹介しましたが、津は4コースの2着3着率がかなり高くなっています。

1号艇が逃げると予想した場合は、よっぽどの理由がない限りは4コースの選手を舟券に絡めておく必要があります。

また、4コースに次いで2着率が高い2コースも4コース同様2着の最有力となります。

風向きの特徴だけ見れば、向かい風時は4コース、追い風時は2コースを2着にすれば問題ないように感じます。

しかし、2・4コースの有利な決まり手と選手の得意な決まり手が噛み合わない場合は、2・4コースでも2着を疑う必要が出てきます。

逆に言えば、コースと選手の決まり手が噛み合えば「1-24-全」の組み合わせを買えば、そこそこの確率で舟券を当てる事が出来そうです。

一方、3着候補ですが、津は全コースの3着率に大きな偏りがありません。

5・6コースの3着率は全国平均より低くなっている事から、イン逃げの場合は、5・6コースの3着を切るかどうかといった感じです。

3着率に大きな偏りがないという事は、いつ5・6コースが3着になってもおかしくはないという事でもあります。

安心感を考えれば、3着は流した方が無難だと言えます。

警戒するのは追い風の2コース

インが強い事から、基本的に本線は1号艇頭となります。

唯一、警戒しなければいけないのが「追い風の時の2コース」です。

追い風が吹いている時は、2コースの差しが決まりやすく思わぬ高配当になる事が多くなっています。

1号艇選手が差しに弱く、2コースが差しを得意としている時は、抑えで2コースの差しを買っておくと良いかもしれません。

2コースの差しが決まっても、1号艇は着を残す可能性が高いので「2-1」が2コース差しの本線となります。

2コースが差した時に、1号艇のターンが大きく流れる可能性がある場合は、セオリー通り3コースと津では強い4コースの2着を買っておくと安心です。

2コース以外では、3コースとセンター勢が展開を作った時の5コースが1着候補となります。

しかし、追い風時の2コース差しと比べると信頼度は低いので、過度の期待は厳禁です。

津で注目の選手は「井口佳典選手」と「小野生奈選手」

津と最も相性が良いおすすめ選手として、地元三重支部所属「井口佳典選手」が挙げられます。

地元三重のエースとして長年活躍しているだけではなく、津での勝率が「8.77」と2位を大きく引き離しています。

2021年の正月に開催された正月レースでは、9戦9勝のパーフェクト優勝を達成しています。

津の通算成績も優出54回優勝30回と驚異的な成績を残している事でも知られています。

地元津の風やコースの特徴を完全に把握している井口選手は、どのコースからでも1位が期待出来る選手です。

一方、女子選手でおすすめとなるのが、福岡支部所属「小野生奈選手」です。

津の勝率ランキングで女子選手として唯一ランクインしている実力派選手です。

津での勝率は「8.44」と男子選手顔負けの好成績を残しています。

小野選手は、スタートタイミングが早いだけではなく安定している事に加えて、差しとまくりの両方を得意としています。

まくり差しを狙う事は少ないですが、まくりでの豪快な1着に期待する事が出来ます。

まとめ

津競艇場は、1コース1着率が高いイン有利のレース場でした。

それ以外にも、風の影響を受けやすかったり、2・4コースの2着率が高い等の特徴もありました。

津で勝つためには、津の特徴をしっかりと把握して予想に反映させる事が大切です。

今まで津であまり美味しい思いをした事がないという人は、今回の記事を参考にしたレース予想をしてみてはいかがでしょうか。