常滑競艇場は、愛知支部のホームです。
広い素面と柔らかい水質が特徴でスピード戦が多いといったイメージを持っている人も多いですよね。
常滑競艇場には、様々な特徴があり、しっかりと把握する事が勝つためには重要となります。
今回の記事では、常滑競艇場の特徴と予想のコツ、さらに常滑競艇場を得意とするおすすめ選手を紹介します。
全速旋回しやすい広々とした水面が特徴
常滑競艇場の特徴として挙げる人が多いのが「広々とした水面」です。
公式ホームページの水面図を見ると、ホーム側スタートラインから1マークにかけてのコース幅が少し狭くなっています。
しかし、競走水面全体を見ると全国トップクラスの広さを誇ります。
また、水質が柔らかく乗りやすい事から全速旋回がしやすくスピード戦になりやすい傾向があります。
常滑は、スピード感や迫力のあるレースが魅力だと言われています。
海水レース場だが干満差や潮の流れはない
伊勢湾の東岸に面する常滑競艇場は、伊勢湾の海水を使用しています。
しかし、レース場と外海は水門で隔てられているので干満差や潮の流れが発生する事はありません。
基本的には、穏やかな静水面で内側のコースでも全速で旋回しやくなっています。
特殊な設計の本番ピット
公式サイトの知っトコ情報にも記載されていますが、常滑の本番ピットは少し特殊な設計が採用されています。
地元愛知支部所属の平本真之選手によると、
「本番ピットが長く、上手く出走しなければボートと当たってしまいピット離れが遅れる」との事です。
他のレース場のピットは、ボート側面の1/3程度の長さとなっていますが、常滑のピットはボート全体を覆うぐらいの長さです。
常滑に慣れていない選手や新人選手は、ピット離れで外側の艇にコースを取られる可能性が若干高くなっています。
基本は向かい風、冬は強風が吹きやすい
常滑のレースの約60%は向かい風が吹いています。
冬になると季節風の影響で向かい風はさらに強くなります。冬から春にかけて常滑では、安定板を使用する機会が増える傾向にあります。
強風対策として、1マーク側に防風ネットが設置されています。しかし、2マーク側は風の影響を大きく受けやすくなっています。
向かい風と比較すると吹く割合は低くなっていますが、追い風が吹いている時もあります。
常滑の風はセオリー通り、向かい風はセンターからアウト勢が有利になり、追い風はインコースが有利になると覚えておきましょう。
インコース1着率は平均~少し高め、アウトコースの1着率が全国上位
向かい風が吹きやすくなっている事から、常滑はインコースが弱いといったイメージを持っている人も少なからず存在します。
しかし、2020年の1コース1着率を見ると「56.7%」と全国平均より少し高い数値を記録しています。
1コースにA級選手を配置する企画(シード)番組を開催していない事を考えると、1コースの信頼度はそこそこ高いと言えるでしょう。
1コース以外の特徴として「アウトコース1着率が全国上位」といった点が挙げられます。
4・5コースの1着率は毎年安定して全国上位を獲得しています。
特に、注目してもらいたいのが「5コース」です。
5コースは、1着率だけではなく2着率3着率も全国上位の好成績を残しています。
まくりが決まりやすいが差しは決まりにくい
常滑は、競走水面が広い事からスピード戦になりやすいという特徴があります。
その結果、差しよりもまくりの出現率が高くなっています。
アウトコースのまくり出現率は全国上位です。
しかし、3コースに限ってはまくりの出現率が全国ワーストとなっているので、レース展開を予想する時に「3コースのまくり」を除外しやすくなっています。
また、まくりの出現率は高いですが、差し・まくり差し・抜きの出現率は、全て全国平均以下です。
コースの内側・外側に関係なく、握って全速旋回出来る事が理由として挙げられます。
しかし、ここでも3コースだけは例外で、3コースに限り「まくり差し」の出現率が全国上位となっています。
3コースにまくり差しが得意な選手がいる場合は、注意しなければいけません。
イン有利を活かした1号艇軸の相手探しが予想の基本
常滑の1コースは、企画レースなしでも全国平均よりも高い勝率を記録している事から、基本的には1号艇が予想の軸です。
1号艇の選手の1コース成績が極端に悪い(1着率全国平均の55%以下)場合以外は、2着3着の相手探しとなります。
相手探しは、風向き・風速や2~6コースの選手の得意不得意な決まり手で選んでいくのが無難です。
向かい風はセンター勢有利、追い風は2コース有利
常滑で最も吹きやすい向かい風の時は、風速が強くなるにつれてインコースの信頼度は下がっていきます。
これは、1コースだけではなく、2コースも同様です。
向かい風のレースでの相手探しは、3・4コースのセンター勢が基本となります。
スタート直後の1周目1マークを全速で旋回出来る事から、決まり手はカドまくりが多い傾向があります。
また、センター勢をまくり・まくり差しに抵抗して際に最内が空けば5コースが指し抜ける事も珍しくありません。
一方、追い風の時は、助走距離が短いインコースでもしっかりと加速出来るようになるので、インコース勝率が上がります。
最も内側にいる1コースだけではなく、2コースの1着率や連対率も上昇する事から、追い風時の本線は「1-2」となります。
追い風3mまでは、センター勢の1着率は下がりますが、風速4mを超えると3・4コースのみ1着率が上昇傾向にあります。
追い風が吹くと、まくり・まくり指しよりも2コースの指しの方が決まりやすくなっています。
その結果、1コースが逃げに失敗した場合でも、2着3着に残る事が多くなります。
向かい風は2マークで順位入れ替わりが起きやすい
常滑は、向かい風の時に2マークで順位の入れ替わりが起きやすいと言われています。
特に、強風が増やすい冬の時期は注意が必要で2マークの旋回でボートがバタつきやすく、後続の艇に抜かれるケースが頻発します。
常滑は、旋回力の高い選手が着を残りやすいという特徴も覚えておいて損はありません。
展示タイムよりも2マークのターンに注目
レース予想をする時に、多くの人が活用しているのが「展示タイム」と「オリジナル展示タイム」です。
どちらもモーターの善し悪しを判断する時に重宝する情報です。
しかし、どちらも「2マークの情報」を知る事が出来ないといったデメリットが存在します。
先程も紹介した通り、常滑は向かい風が吹くと2マークで順位の入れ替わりが起きやすくなります。
展示航走で、各選手の2マーク旋回を比較して、旋回時にボートがバタつかず乗りやすそうにしている選手に注目してみてください。
また、展示タイム・オリジナル展示タイムの数値で回り足の良さや出足・行き足の良さも同時に確認すると良いでしょう。
公式ホームページの情報が意外と役に立つ
常滑競艇場は、ホームページのコンテンツが充実しています。
常滑競艇場の水面データや所属選手のインタビュー等を用意しています。
おすすめのモーター情報の詳細や連載コラムと楽しみながら勉強出来るコンテンツも多いので、時間がある時に読んでみてください。
常滑でおすすめの選手は「瓜生正義選手」
常滑競艇場を得意としている選手として、福岡支部所属「瓜生正義選手」が挙げられます。
常滑での勝率が「9.16」と驚異の9点台を記録しています。
常滑での勝率が9点台を超えているのは、瓜生選手1人だけです。
有利な内寄りのコースだけではなく、4~6コースからでも1着を狙える高い技術を持っています。
向かい風や強風でも安定したスタートを切れる事や高い旋回力で道中の抜きも多いといった常滑で勝つために必要な要素が全て揃っている選手です。
一方、女子選手では香川支部所属「平山智加選手」がおすすめです。
常滑の勝率は「8.90」で女子選手1位、男女混合でも2位という高い成績を残しています。
平山選手は、どちらかというと差しを得意としている選手ですが、状況に合わせてまくり・まくり差しを決められる判断力の高さも持ち合わせています。
優出2回優勝1回と常滑との相性は抜群の選手です。
まとめ
常滑競艇場は、企画レースなしでインコース1着率が全国平均よりも高いインが強いレース場です。
基本的には、向かい風が吹いていて、風が強くなるとスタートにバラつきが出やすくなります。
また、2マークが風の影響を受けやすいといった特徴があり、予想をする時には2マークの旋回のスムーズさを確認する事が大切となります。
今まであまり常滑で勝てていない、常滑の基本的な予想方法が分からないという人は、今回の記事を参考にしたレース展開・結果を予想してみてはいかがでしょうか。