各競馬場には「パドック」というスペースが設けられています。
パドックで馬の状態を確認するのも予想方法の1つとして人気となっています。
しかし、競馬初心者からすると歩いている馬の何を見れば良いのかわかりませんよね?
そこで今回は、パドックでの各馬の歩き方の注目ポイントをまとめてみました。
パドックはレース直前の馬の状態を確認出来る
「そもそもパドックってなに?」という人もいるかもしれません。
パドックは、各競馬場に設けられているスペースでレース直前の出走馬を自分の目で見て確認出来るようになっています。
出走する競走馬がスタッフに連れられてパドック内をゆっくりと歩いていきます。
パドックの序盤はジョッキーが乗っていていない状態で周回していますが、後半からはジョッキーが乗った状態でパドック内を周回します。
パドックでの歩き方で調子の善し悪しが
パドックで周回する際の各馬は「歩き方で調子の善し悪しが判断出来る」と言われています。
同じようにパドックを周回している各馬ですが、よく見比べてみると歩き方にちょっとした違いが現れています。
出走表や情報サイトでは知る事の出来ないリアルな情報を得られるといった点でパドックでの歩き方を重要視する競馬ファンも少なくありません。
歩く速度に注目
パドックでの歩き方で最初に注目するべきポイントは「歩く早さ」です。
パドックでの歩くスピードですが、基本的には「大きな歩幅」と「リズムの良さ」が大切だと言われています。
元気がある馬は、歩幅が大きく優雅に歩き、調子が悪い元気がない馬は歩幅が小さくなります。
また、やる気のある馬はリズミカルに歩き、やる気のない馬はチマチマと歩く傾向が高くなっています。
自分に置き換えて考えてみるとイメージしやすいのではないかと思います。
テンションが高い時とやる気が出ない時では、歩くスピードや足取りが全然違いますよね。
馬は精細な生き物だと言われているので、パドックでの歩き方にしっかりと調子の善し悪しが現れるとも言われています。
まずは、パドックでの各馬の歩く速度とリズミカルさを比較してみましょう。
後ろ脚の踏み込み
パドックを周回している時は「後ろ脚の踏み込み」も注目ポイントの1つとなります。
後ろ脚で踏み込んだ際に「グイッグイッ」といった感じで力強さを感じる歩き方をしている馬がいれば調子が良いと判断する事が出来ます。
しかし、踏み込みの強さや深さは、慣れないと比較・判断する事は難しいと思います。
そんな時は「前脚の踵(かかと)部分」を確認してみてください。
後ろ脚の踏み込みが強い・深い馬は、自然と前脚を自分で蹴ってしまうため、踵部分が擦れてしまっています。
前脚の踵部分が擦れている馬は、力強くしっかりと踏み込めている証拠となります。
踏み込みの強さは、パワーと直結するので、ダートコースや馬場状態が悪いレースでの活躍に期待が出来ます。
ジョッキーが騎乗した後の歩き方も注目
最初に解説した通り、パドックの後半からはジョッキーが騎乗した状態で周回します。
前半のスタッフに引っ張られている状態とは異なり、ジョッキーが乗る事で各馬は「戦闘態勢」に入ります。
前半は歩き方に元気がなかったのに、ジョッキーが乗った事で歩き方が良くなるというケースも珍しくありません。
パドックで歩き方を見る時は、前半と後半の両方を確認しておいた方が無難と言えるでしょう。
もちろん、前半と後半の両方で歩く速度や踏み込みがしっかりとしている馬がベストです。
しかし、ジョッキーが騎乗してから歩き方が良くなった馬も警戒が必要となります。
逆に、ジョッキーが乗ったのに歩き方が良くならない、ジョッキーが乗った事で歩き方が悪くなったという馬は調子が悪い可能性が高くなります。
パドックを確認する事がデータでは見つける事が出来なかった思わぬ穴馬を見つけるきっかけになるかもしれません。
パドックはレース予想・馬券購入の最終確認ポイント
現在は、パソコンやスマホを使ったインターネット投票で馬券を購入している人も多いと思います。
インターネット投票のユーザーの多くが、前日投票やレースが始まる数時間前に馬券購入を済ませています。
なので、パドックでの各馬の歩き方を確認する事が出来ていません。
最近レース予想や収支が上手くいっていないという人も多いのではないでしょうか?
その多くのユーザーは、パドックでの各馬の歩き方を比較するだけで、予想の的中率や収支が上向く可能性があります。
実は、競馬で的中率・回収率を安定させている人の多くが、しっかりとパドックを見てから馬券購入の判断をしています。
要するに、レース直前に行われるパドックを「最終確認」として活用しているという事です。
出走表や過去のデータにはない、本番直前の状態を知る事が出来るパドックを軽視するのは厳禁だと言えるでしょう。
パドックでの歩き方の優先度は?
レース直前の各馬の調子を確認出来るパドックでの歩き方ですが「予想の優先度はそこまで高くない」とも言われています。
実際に、パドックでの歩き方の善し悪しだけで馬券を購入しても、的中率や収支はなかなか安定しないと思います。
その理由が「競馬はブラッドスポーツ」だからです。
競馬は、どれだけレースに合わせた血統を持っているか、どれだけ強い血統を持っているかが重要なギャンブルです。
現状は「血統>パドックでの様子」といった優先度となっています。
パドックで各馬の歩き方を見る時は「強い馬が調子を落としていないか」といった点のみを確認している人も多いようです。
また、同じような強さの馬で迷った時にパドックでの歩き方で選ぶといった活用方法も出来ますよね?
パドックでの歩き方は、確かに予想の大切な要素の1つですが、血統・適正距離・ジョッキーのレベルにプラスαするものだと考えておくと良いでしょう。
歩き方以外のポイントも忘れずに確認
今回の記事では、パドックでの歩き方の比較ポイントにスポットライトをあてて解説していますが、パドックは歩き方以外にも様々な情報を得る事が出来る便利なスペースでもあります。
歩き方以外の注目ポイントとしては「イレ込みの有無」「毛のツヤ」「精神状態」といったポイントが挙げられます。
1つ1つを解説すると長くなってしまうので今回は省きますが、予想時間に余裕がある時は、各馬の歩き方だけではなく、他のポイントも忘れずに確認しておくと良いでしょう。
慣れるまでは時間がかかり、全てのポイントを比較する事は難しいと思います。
まずは、最も簡単な歩き方の比較から始めて1つ1つ注目ポイントの比較をマスターしていきましょう。
パドックでの比較が出来るようになれば、今よりも確実にレース予想の的中率や年間収支は上向くはずです。
まとめ
以上が、競馬のパドックでの見るべき各馬の歩き方のポイントとなります。
初心者の人からすると難しいように感じるパドックでの競走馬の様子ですが、実は意外と比較が簡単だったりします。
もちろん、出走する頭数が多くなると比較するのが大変になりますが、それも競馬の醍醐味の1つなのかもしれません。
今までパドックを見ていなかったという人や予想・馬券の的中率や精度を少しでも向上させたいという人は、この機会にぜひパドックでの各馬の歩き方に注目してみてください。