大村競艇場は、ボートレース発祥の地ですが、近年はイン最強!というイメージの方が強くなっています。

毎年1コース1着率全国1位を獲得していたり、全24場の中で売上がトップクラスだったりと様々な特徴が存在します。

今回は、大村のレースに関する特徴と予想ポイントを簡単にまとめて紹介します。

逃げやすいイン有利なコースレイアウト

大村競艇場の特徴として「イン有利なコースレイアウト」が挙げられます。

ホームスタンド側とバックストレッチ側のどちらもコース幅が広くなっています。

それに加えて、1マークの振り(センターポールと1マークのズレ)も他のレース場と比べると小さくなっています。

1マークの振りが小さい事で、1コースはスタート後にあまり斜行する事なく1マークに行けるようになります。

センター・アウト勢と1マークまでの距離があまり変わらないので、余裕を持って1マークを旋回する事が出来ます。

実際に、企画番組を組んでいないグレードの高いレースでも1コース1着率は、全国平均を大きく上回っています。

また、ナイター開催になる前は、2マーク出口にうねりが発生する事も多々ありましたが、2マーク側の防波堤の下部を埋める事で多少改善されています。

さらに、ナイター開催に移行する際に、風対策としてバックストレッチ側に防風ネットを設置した事で、風の影響を受けにくくなった事もイン有利に拍車をかけています。

競走水面全体がイン有利となっているのが、大村の最大の特徴と言えるでしょう。

海に面している事から風向きは変わりやすい

レース映像を見ると確認する事が出来ますが、大村の2マークは海に面しています。

風が吹きやすい状況だけではなく、風向きがコロコロ変わるといった特徴があります。

風向き・風速が安定しない事から、スタートタイミングを合わせにくいと言われています。

A級からB級の全てのクラスの選手が出場するレースでは、スタートが揃わない事も珍しくありません。

一般的には、向かい風が吹くとイン信頼度は下がります。

しかし、大村では向かい風が吹くとインコースの成績は上がります。

逆に、他のレース場ではインコースが有利だと言われている追い風が吹くとインコースの成績は若干下がります。

追い風で成績が若干下がっても、1コースの1着率は60%以上あるので1着候補から外す事は出来ません。

逃げの出現率が高すぎて他の決まり手の出現率が全国平均以下

2020年の決まり手出現率ランキングを見ると、インコース最強の大村の逃げは全国1位でした。

逃げ出現率「62.1%」は、全国平均「53.1%」を大幅に上回っています。

逃げの出現率だけを見ただけで、大村がイン有利だと簡単に理解出来ます。

一方、他の決まり手は逃げの出現率が高過ぎる事が原因で全て全国平均を大幅に下回っています。

唯一、恵まれが全国平均と同じ数値ですが、レース場の特徴とは言い難いです。

差し・まくり・まくり差しの出現率は、全国最下位を争っています。

コース別1着率も1コースが全国1位で他コースは全国平均以下

インが強すぎる大村は、1コース1着率も全国1位です。

1コース1着率「66.3%」は、1日12レース中7~8レースがイン逃げをする計算となります。

一方、他のコースの1着率は、6コースの19位を除いて全て20位以下の下位グループに含まれています。

1コースの3連対率が「89%」と1着を獲れなかった時でも舟券に絡む可能性は高くなっています。

2着3着率で目立っていたのは、2・3コースです。

どちらも、2着3着率は全国上位の成績を残していました。

大村は、1コースだけが有利なのではなく、内寄りのコースが有利なレース場と考える事が出来ます。

インコースが有利な番組構成

インコースが有利なコースレイアウト・環境に加えて、番組構成もイン有利となっています。

企画(シード)番組は、7Rの進入固定戦(1号艇にA級選手を配置)のみとなっていますが、後半レースから1号艇にA級選手が配置されている番組が増えます。

後半レースの1コース1着率は、大村全体の1コース1着率66.3%を超える80%前後だと言われています。

一方、前半レースはインの信頼度が下がる予想が難しい番組が多い傾向があります。

1~4レース目までは、基本的に1コースにB級選手が配置されています。

後半レースと比べると1コース1着率は50%程度まで下がると言われています。

大村では1着は1号艇のみに絞るのが基本

1コース1着率全国1位の大村で舟券を購入する場合は、「1着は1号艇のみに絞る」事が基本となります。

1コースの逃げ・1着率が高すぎる事から、他のコースの1着までカバーしていると簡単にトリガミ(払戻金額が購入金額を下回る)になるからです。

また、2着も基本は2艇・多くても3艇までに絞る必要があります。

2着を3艇まで広げた場合は、資金配分でトリガミにならないように調整するか、3着を4艇までに抑える事になります。

大村は、3連単の払戻オッズが10倍を切るガチガチの人気決着になるレースが多いといった特徴もあります。

大村の回収率を安定させるには、無駄な舟券を出来るだけ購入しない事が重要となります。

予想に自信がある場合は、3連単4~6点で勝負しても問題ありません。

1号艇の1着と一緒に他のコースの1着を買う人も多くいますが、その場合は軍資金が多めに必要となります。

1号艇以外のコースの1着を買う事で購入点数が増えます。

本命決着(1号艇が1着)になった時にトリガミにならないようにするには、払戻オッズの低い1号艇1着の組み合わせに多めにベッドする必要があるからです。

軍資金に余裕がない、資金配分をしたくないという場合は、基本に1号艇以外の1着を買う事はおすすめしません。

1号艇が逃げる場合の2着は2・3コースが最有力

大村の2着率を見ると2コース「39.2%」、3コース「33.2%」とそれほど大きな差がありません。

1号艇が逃げる場合は、「1-23-○」が基本で問題なさそうです。

ここから精度を上げたい場合は、風向きとモーター評価を比較していく事になります。

風向きによるコース有利は、上記で解説しているのでここでは省きます。

競艇歴が短い人には判断が難しいモーター評価ですが、大村の公式ホームページに専属スタッフが見たモーター評価が公開されています。

また、選手の前日・当日コメントも一緒に確認出来るようになっているので、モーター評価と選手コメントで2着候補を絞る事も出来ます。

さらに、展示タイムとは別に、一周・回り足・直線のそれぞれのタイムが展示航走後に発表されているので、こちらも活用すると良いでしょう。

1号艇に不安がある場合は舟券購入を見送った方が無難

1号艇にA級選手が配置されていない前半レースや1号艇の選手が極端に調子が悪い等、1号艇信頼度が低いレースも多々あります。

大村では、そのようなレースは舟券購入を見送った方が無難です。

1号艇が着外になるだけで、払戻オッズ100倍を超える万舟になる可能性がありますが、予想が難しいからです。

それでも、舟券を購入したい場合は、向かい風の3・4コースまくりと追い風の2コース差しによる1着が候補となります。

セオリーとは逆にイン信頼度が上がる向かい風で、1号艇以外の1着を購入するのは危険です。

可能性があるとすれば、3・4コースのまくりぐらいです。

向かい風4mを超えるとセンター勢の3・4コースの1着率が上がる事が理由として挙げられます。

どちらか1艇に選ぶよりも両方の可能性を購入した方が取りこぼすリスクを軽減出来ます。

特徴で解説した通り、まくりでも1号艇の2着3着率は高いので「34-134-全」が基本の形になります。

4コースまくりのみ、2着に5コースを入れる事も検討してください。

向かい風の3・4コースまくりよりも若干期待出来るのが、追い風の2コース差しです。

追い風が吹くと1マークの旋回で1号艇のターンが流れて差すスペースが生まれやすくなっています。

大村の出目データを確認すると1着は1号艇に次いで2号艇が多くなっています。

大村の2コースが勝つ時の決まり手の多くは、差しとなっている事から「2-1-全」が基本の買い目となります。

2着に3・4コースのセンター勢を入れても良いですが、出現率を考えると3コースまでが現実的です。

大村を得意としている選手は「江口晃生選手」と「金子龍介選手」

群馬支部所属「江口晃生選手」は、九州地区で好成績を残している事で有名な選手です。

大村勝率ランキング1位で勝率は驚異の「8.67」を記録しています。

江口選手は、1コース1着率は56.2%と全国平均と同程度となっています。

しかし、2コース1着率が「25.1%」と全国平均を大きく上回っています。

さらに、2コースからの差しでの勝利を得意としていたりと、大村で勝つために必要な要素を持ち合わせています。

一方、兵庫支部所属「金子龍介選手」も大村と好相性です。

大村勝率は「8.48」でランキング3位を獲得しています。

金子選手の特徴として、全てのコースから1着を狙える高い技術力が挙げられます。

江口選手同様、1コース1着率が特別高いわけではありませんが、1~6コースの1着率が全て全国平均を超えています。

基本的には、枠なり進入をする金子選手ですが、ここぞという時には前付けをする事もあります。

どのコースからでも舟券絡みに期待出来る大村でおすすめの選手の1人です。

まとめ

全24場の中で最もインが強い大村競艇場には、インが勝ちやすい様々な特徴がありました。

また、風のセオリーがあまり使えない、イン有利の番組構成が組まれているといった点も大村の特徴です。

大村のレース結果を予想する時は、イン逃げが基本となり2着3着も内寄りの艇が有利となっています。

インが強い大村の回収率が低い、安定しないと悩んでいる人は、今回紹介した大村の特徴や予想ポイントを参考にしてみてはいかがでしょうか。