競馬では、馬場状態が悪くなると荒れるというのが定説となっています。
その中で「重馬場を得意とする馬」がいるという事に気付いている人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は「重馬場を得意とする馬」に何か共通点はないか調査してみました。
重馬場で回収率をアップさせたいという人は、ぜひ読んでみてください。
重馬場になると「逃げ」が有利になる
まずは、重馬場で有利になる「脚質」について調べてみました。
各脚質の馬場状態別の勝率・連対率・複勝率を比較してみると「逃げ馬のみ馬場状態が悪くなるにつれて成績が良くなる」といったデータが残っていました。
競馬をしているとたまに耳にする「馬場状態が悪くなると前残りしやすい」という噂は、逃げ馬の成績が影響していると考えられます。
先行馬の成績は馬場状態に影響されない
「前残りしやすいなら先行馬でも良いのか?」という疑問が思い浮かんだ人も多いと思います。
しかし、実際のデータを見てみると「先行馬は馬場状態に影響されない」という特徴がある事がわかりました。
良馬場と重馬場の時の勝率等を比較してみましたが、誤差の範囲内しか数値は変わっていませんでした。
もちろん、重馬場のレースで先行馬を軸馬にするのも良いですが「普段より強い・勝率が上がる」というわけではないので注意してください。
逃げやすくなる、差し・追込が決まりにくくなるという他の脚質に影響が出た事で馬券に絡みやすくなると考えた方が良さそうです。
逃げ馬が多く、差し馬・追込馬が少ないレースで先行馬を軸にするのは少しリスクがあるのかもしれません。
重馬場で逃げが有利になるのは「芝コース」
重馬場で逃げが有利になるのは「芝コースだけ」だという点には注意しなければいけません。
ダートコースも変わらず逃げが有利なのかな?と調べてみた結果、ダートでは馬場状態が悪くなると逃げの成績は若干ではありますが下がっていきます。
芝コースと同じ感覚で馬場状態から逃げ馬を軸にすると痛い目に遭う可能性があるので注意しましょう。
では、ダートコースの重馬場で有利になる脚質はどこなのでしょうか?
それは、差し・追込の「まくり」です。
最終直線で差しを狙うのではなく、最終コーナー付近の大外からいっきに前の集団を抜き去るのを得意とする馬の勝率や連対率が上昇する傾向があります。
逃げの勝率は若干下がりますが、連対率・複勝率はそこまで影響が出ないので馬券から外すといった事は難しそうです。
また、ダートコースでも先行馬の成績に変化が生じるといった事もありませんでした。
重馬場を得意とする血統で注目なのは「キズナ」
脚質だけではなく「重馬場を得意とする血統」を持つ馬を狙うのも回収率アップに効果的です。
大前提として「ディープインパクト」は、馬場状態を問わず実力を発揮出来ます。
ディープインパクトの血を引く競走馬は、例外なく良馬場から不良馬場の全ての馬場状態で好成績を残しています。
重馬場のレースで軸馬を血統から選ぶ場合は、出走表からディープインパクトの子供がいないか確認する事から始めましょう。
一方、重馬場になった事で成績が上昇しているのが「キズナ」です。
もちろん、キズナの血統は普段から好成績を残しています。
しかし、重馬場になるとさらに成績が上昇する傾向がある事がデータから判明しました。
重馬場のレースでは、ディープインパクトとキズナの子供に注目です。
重馬場なら「ディープブリランテ」と「ゴールドシップ」も狙い目
重馬場に限定すれば、「ディープブリランテ」と「ゴールドシップ」も狙い目となります。
どちらも、毎年種牡馬として好成績を残していますが、馬場状態が重になるとより良い成績を残す傾向があります。
先程挙げた2頭と比較すると全体的な成績は若干物足りなさを感じてしまいますが、相手馬に最適と言えるでしょう。
レース条件や出走メンバーによっては、ディープブリランテとゴールドシップの方が驚異になる可能性も出てきます。
ハーツクライは馬場状態が悪くなると成績も下がっていく
種牡馬として、優秀な成績・血統を残している事で知られている「ハーツクライ」ですが、重馬場では注意が必要です。
馬場状態が良いレースでは、ディープインパクトやロードカナロア等と同様にかなり良い成績を残しています。
しかし、馬場状態が量から稍重、稍重から重になるつれて、成績が下がっていくといった特徴を持っている血統となっています。
他に有力馬がいなければ、ハーツクライの子供を軸馬にする事は出来ても、重馬場を得意とする血統を持つ馬がいるレースでは軸馬にはあまりおすすめ出来ません。
その他の重馬場で注目したい有利な馬の共通点
重馬場のレースでは「ジョッキー」と「枠番」にも注目です。
どちらも、良馬場と重馬場では成績に差が出るポイントとなっています。
レース展開・結果を予想する時にしっかりと活用するようにしましょう。
重馬場で好成績を残すジョッキー
重馬場で好成績を残すジョッキーとして、最も多くの競馬ユーザーに挙げられるのが「武豊騎手」です。
年間リーディング上位のジョッキーは、天候や馬場状態に左右される事なくしっかりと好成績を残しています。
その中でも、重馬場で特に良い成績を残しているのが武騎手でした。
全ての脚質の馬を乗り越す技術力や判断能力の高さは言うまでもなくトップクラスです。
重馬場で武騎手が騎乗する馬はそれだけで要注意となります。
また、同じように重馬場で活躍しているジョッキーとして「岩田康誠騎手」と「内田博幸騎手」の2人もおすすめです。
どちらも地方競馬出身という共通点があり、馬場状態が悪いレース経験を豊富に持っています。
一方、重馬場で少し注意した方が良いジョッキーは「福永祐一騎手」です。
もちろん、福永騎手もトップジョッキーの1人で毎年好成績を残しています。
重馬場レースの成績自体もそこまで悪くはありません。
ですが、良馬場の時と比べると少し成績が落ちる傾向にあるので警戒が必要だと言えるでしょう。
しかし、重馬場での福永騎手の単勝回収率は100%を超えています。
福永騎手が騎乗する馬を軸馬にする時は、騎手成績に加えてもう1つか2つぐらいは強い要素が必要となりそうです。
重馬場の枠番成績は芝とダートで真逆
重馬場の枠番を成績は「芝とダートでは真逆」となっています。
芝コースは馬場状態が悪くなると、勝率・連対率・複勝率の全ての項目が徐々に上がっていきます。
一方、ダートコースは馬場状態が悪くなると、外枠の方が有利になっていきます。
重馬場での枠番の有利不利を間違えて覚えてしまうと、馬券の的中率・回収率は大幅に下がっていく事になります。
間違えてしまわないように、出来ればメモに残したり、馬券購入前に毎回確認する癖を付けておく事をおすすめします。
また、近年はあまり見かける事はなくなりましたが「ダートコースの不良馬場」にも注意してください。
先程述べた通り、ダートでは馬場状態が悪くなると外枠が有利になりますが、不良馬場まで悪化してしまうと内枠と外枠の差がなくなります。
重馬場と間違えないように気を付けましょう。
まとめ
競馬の重馬場で有利となる馬には「脚質・血統」といった様々な共通点がありました。
今回挙げた共通点を全て満たしている馬がレースで必ず勝つというわけではありませんが、要注目だという事に変わりはありません。
しかし、隠れた美味しい馬券が隠れているレースが意外と多いのも事実です。
重馬場レースで馬券を買う時は、今回の記事を参考にしてみてはいかがでしょうか?