徳島県にある鳴門競艇場は、観光地として有名な「鳴門の渦潮」の近くにあるボートレース場です。

イン勝率が低い・荒れやすいといったイメージを持っている人が多い鳴門競艇場ですが、意外と知られていない特徴も多々ありました。

今回は、鳴門競艇場の特徴と予想方法、さらにおすすめ選手を紹介します。

イン勝率は平均以下でも奇数艇勝率は高い傾向

鳴門競艇場のイメージとして最も多いのが「イン勝率の低さ」です。

実際の1コース1着率の数値を確認してみると毎年「50.0~55.0%」を維持していました。

全国平均よりも低い数値ですが、極端に低いという事はありませんでした。

しかし、鳴門競艇場は2連単・3連単の平均払戻金額が全国平均を超えている事から、荒れる荒れやすいイメージを持たれがちです。

穴狙いを狙いに向いているレース場ではなく、穴狙い「も」出来るレース場といった方が良いかもしれません。

2・3・5コースの1着率は全国上位

鳴門競艇場の特徴の1つとして「2・3・5コースの1着率が全国上位」といった点が挙げられます。

2020年のコース別1着率は、

  • 2コース「4位」
  • 3コース「10位」
  • 5コース「4位」

となっています。

競艇ファンの人の中では、奇数艇が強いというイメージの鳴門競艇場ですが、実は2コースの1着率も高いといった特徴もあります。

渦潮の影響がなくバックストレッチ内側が伸びる

渦潮の近くにあり小鳴門海峡に面している事から潮の流れが強いと考えました。

しかし、調べてみるとレース場は、周囲を防波堤で囲っているので大きな波やうねりが起きる事はありません。

海水面なので干満差があり、満潮時はインが有利になり干潮時はまくりが決まりやすい傾向となっています。

また、鳴門競艇場のバックストレッチの内側は「鳴門の花道」と呼ばれています。

1マークを旋回した後に、最内を差した選手がバックストレッチで伸びて先頭の艇に追いつく事も珍しくありません。

この伸びの影響から鳴門競艇場は、抜きの出現率が全国「3位」となっています。

追い風は2コース有利、向かい風は1コースの優位性がアップ

鳴門競艇場は、海に面している事から風が吹きやすいレース場と言えるでしょう。

追い風1~4mまでの場合は、イン勝率にあまり変化はありませんが「2コースの連対率が上がる」といった特徴があります。

1着率だけでなく、2着3着率も上昇傾向にある事から、緩やかな追い風が吹いている場合は2コースが2着候補となります。

また、追い風5m以上の強風になるとスタートがバラけやすくなり、1コース勝率が下がります。

2~6コース全ての勝率が上がりますが、2コースが最も上がり幅が大きくなっています。

一方、向かい風が吹くと1コースの優位性がアップします。

向かい風1~4mまでの場合は、1コース有利な状況は変わらず、多少5コースのまくり差しによる1着率が上昇する程度です。

しかし、向かい風5mの強風になると、1コースの1着率が上昇します。

2~4コースの連対率が横並びになると同時に、2コースの1着率が下がり、4コースの1着率が上がります。

5コース・6コースは、連対率が下がる傾向があります。

2コースは差し一辺倒!3コースはまくりで5コースはまくり差し

鳴門競艇場の決まり手の特徴として「2コースの差し率の高さ」が挙げられます。

他のレース場でも決まり手の偏りは多少ありますが、鳴門競艇場の2コースは別格です。

差しとまくりの出現率に3~4倍以上の差があります。

普段はまくりを得意としている選手でも、鳴門競艇場では差しで1着を狙う事も珍しくありません。

鳴門競艇場での1マークの展開予想をする時は「2コースは差し構え」と考えて問題ないでしょう。

一方、3コースはまくりの1着率が全国平均より高くなっています。

もちろん、まくり差しでの1着もありますが、どちらかというと3コースはまくり傾向となっています。

その理由として、2コースが差し構えになる事で差し場がなくなった結果、握って全速旋回する方が1着を取りやすい事が挙げられます。

鳴門競艇場のオーソドックスな展開予想は「2コース差し+3コースまくり」となります。

最後に注目して欲しいのが、5コースの「まくり差し」です。

鳴門競艇場のまくり差しの出現率は、全国平均よりも高くなっていますが、その多くが5コースです。

スタート直後に内側の艇を叩いてのまくり差しと4コース(カド)選手の攻めの隙をついた最内差しが決まりやすくなっています。

特徴の異なる4つの企画レースを実施

鳴門競艇場では、以下の企画レースを実施しています。

1R とるならなると→1号艇にA級選手+2~6号艇にB級選手

2R どーなるなると→点数アップの特賞レースで主力選手が複数

3R どきどきなると→1号艇にA級選手+2~6号艇にA級選手かB級選手(3号艇にA級選手が多い)

4R とにかくなると→1号艇にA級選手+2~6号艇にA級選手かB級選手(4~6号艇にA級選手が多い)

全ての企画レースで共通しているのが「1号艇に強い選手を配置」といった点です。

しかし、各企画レースでの1号艇1着率は大きく異なります。

1Rの1号艇1着率は「80.1%」に対して、主力しか出場しない2Rは「49.2%」まで下がります。

鳴門競艇場を攻略するには、企画レースの特徴を把握しておく事が必須です。

※鳴門競艇場は、4~9月がサマータイムレース、10月~3月がモーニングレースとなっているので企画名や内容が多少異なる場合があります。

鳴門競艇場は2・3・5コースの選手と風に注意しながら予想

鳴門競艇場以外でも、基本的には最も有利な1号艇を軸にしながらレース予想をする事になります。

鳴門競艇場でレース結果を予想する時には、「2・3・5コースの選手」と「風」に注意する必要があります。

2・3・5コースの選手の得意不得意な決まり手で展開予想

鳴門競艇場の展開予想の基本は、上記でも解説した通り「2コース差し+3コースまくり」です。

しかし、選手によって得意不得意な決まり手が異なります。

2コースの選手が極端に差しが不得意な場合は、決まりにくい不利だと分かっていても1マークでまくりにいこうとします。

1号艇の選手の勝率・1着率を調べた後は、2号艇(コース)の選手の差し勝率を調べましょう。

差し勝率が極端に低い、または直近半年or1年間で0%の選手は、差しが不得意と考えて良いでしょう。

差しが苦手な選手が無理に差し構えになると2着に残る事も難しい事から、2号艇は3着までと考えるられます。

また、2号艇がまくりを行うと3号艇がまくりにくくなります。2号艇と3号艇の2艇が1マークでまくるとターンマーク付近にスペースが出来ます。

その結果、アウトコースの艇が最内差しをしやすくなります。

しかし、鳴門競艇場の特性から5号艇は最内差しよりもまくり差しを試みる選手が多いので最内差しでの1着2着は、4号艇の可能性が高くなります。

5号艇が最内差しをする条件として

「まくり差しが苦手」

「スタートタイミングが遅い」

といった2点が挙げられます。

5号艇のまくり差しが苦手な事から展開をついて最内差しをする選手も一定数います。

5号艇の選手の決まり手も一緒に調べる事でより精度の高い展開予想をする事が可能となります。

風向きと風速で軸を変える

レース直前の風向きと風速で軸を変えるのも効果的です。

風速が1~4m以内の緩やかな風であれば、風向きに関係なく1号艇が軸となります。

しかし、追い風5m以上で2号艇の選手が差しを得意とする場合は2号艇を軸する事を検討しなければいけません。

強い追い風で2号艇が1着になる場合の決まり手の多くが差しとなる事から、本線は「2-1」「2-3」となります。

鳴門競艇場ではあまり見かける事はありませんが、2号艇がまくりで1着となる場合は「2-3」「2-4」が本線です。

一方、向かい風5m以上は、1号艇の1着率に変化はありません。しかし、

2・5号艇の1着率が極端に下がるので1コースの信頼度は高くなります。

しかし、3号艇の1着率は若干上昇し、4号艇に関しては1.5~2.0倍程度1着率が上昇します。

強い向かい風が吹く場合は、3号艇と4号艇の1着に注意してください。

1着率は上昇する3号艇と4号艇ですが、2着率と3着率に大きな変化はなく、

逆に2号艇の2着率が高くなると覚えておきましょう。

6号艇(コース)の成績は全国平均以上、しかし展開次第

6号艇の勝率・成績は全国平均より高いといった特徴がある事から、「1-6=全」が狙いやすいレース場となっています。

しかし、無条件で6号艇を舟券に絡めるのは危険です。

鳴門競艇場は、1マーク付近が狭いと言われていて4号艇(コース)の選手が1マークでまくり差しを狙うと6号艇は差しスペースがなくなります。

6号艇の2着3着を狙う時は、4号艇の1マークの動きに注意が必要です。

鳴門競艇場を得意とするのは峰竜太選手!その他おすすめの選手とは?

鳴門競艇場を最も得意としている選手は「峰竜太選手」です。

ボートレース界のスーパースターとして活躍している峰選手は、鳴門競艇場でも勝率「8.59」と好成績を残しています。

2020年に開催されたSGオーシャンカップでは、4号艇(コース)から差しで優勝しています。

また、峰選手と同様に人気の高いトップレーサー「西山貴浩選手」も勝率「8.20」と鳴門競艇場を得意としています。

一般戦で3節連続優勝という驚異的な記録を残しています。

峰選手と西山選手の2人には「差しが得意」といった共通点がある事から鳴門競艇場での差しの重要さが分かります。

一方、地元徳島支部では「興津藍選手」と「田村隆信選手」の2選手が注目となります。

勝率がそれぞれ「7.56」と「7.35」と安定した成績を残しています。

まとめ

以上が、鳴門競艇場の特徴・予想方法・おすすめ選手です。

イン勝率が悪い・荒れやすいというイメージがありましたが、常に荒れているわけではありませんでした。

2号艇に差しが得意な選手がいる等、一定の条件を満たした時に荒れる傾向がありました。

逆に、向かい風が吹いている時は1コースの信頼度がアップしています。

鳴門競艇場で勝つためには、常に中穴・大穴を狙うのではなく、状況に合わせた予想をする事が大切です。

鳴門競艇場に苦手意識がある人や今までなかなか勝てなかったという人は、今回紹介した情報を活かして予想してみてください。