競艇も他の公営ギャンブルと同様にレースで得た払戻金を次のレースに全額ベッドする「転がし」が出来ます。
数ある舟券の中で最も的中確率が高い「複勝」で転がしを試みた事がある人も多いと思います。
今回は、競艇の複勝は転がしに向いているのか、勝つ方法はあるのかといった点をまとめてみました。
競艇の複勝転がしの基本
競艇の複勝転がしは「的中率が高い」といった特徴があります。
競艇のレースは1レース最大6艇が出走します。複勝舟券は2着以内に入る艇(選手)を1艇予想して当てるだけなので理論的な的中確率は「1/3」となります。
出走表を見る事なく適当に選んでも3回に1回は的中する計算になります。
舟券転がしで重要になる「連続的中率の高さ」は問題ないように感じます。
払戻オッズは全舟券で最も低いので複勝転がしを行う際は「1点買い」となります。
1点買いをする事でトリガミの可能性をなくし、当たれば必ずお金が増えるという状況にする事が出来ます。
また、1回の的中確率が1/3の複勝ですが、2回連続・3回連続と連続的中回数が増えると理論的な的中率も下がります。
3~5回の転がしを目安に撤退した方が良いでしょう。
複勝転がしは競艇に向いていない
的中確率を考えると複勝転がしは競艇に向いているように感じます。
しかし、競艇の複勝は購入する人が少なくちょっとした賭け金でオッズがガクッと下がってしまうといった注意点があります。
舟券が当たれば必ずお金が増える複勝転がしですが、1回の成功で増えるお金はあまり多くはありません。
その理由が「複勝の平均払戻オッズが2.0倍」だからです。
実際にレース結果で複勝の払戻金額を確認してみると「120円」や「150円」といった少ない金額が多くなっています。
大きな金額を賭けるとオッズが下がる、当たっても払戻オッズが低いという2つの理由から3~5回転がしを成功させてもスタート金額の数倍にしかならない事がほとんどです。
複勝転がしでも勝つ方法はある
競艇は複勝転がしには向いていませんが勝つ方法は存在します。
この勝つ方法は「100%勝つ」というわけではなく「複勝転がしでお金が増える可能性がある買い方」だという点に注意してください。
競艇の複勝転がしでお金を増やすには
「1号艇(1番人気)以外の艇を選ぶ」
「スタート金額は500~1000円にする」
「一般戦では複勝転がしをしない」
「上位の実力が拮抗している、2着が混戦のレースを選ぶ」といった4点を意識する必要があります。
1号艇(1番人気)は買っても意味がない
競艇はインコースが最も有利となり、実際に全国24場のインコース1着率は50%を超えています。
複勝は1号艇を買えばかなり高い確率で舟券が的中します。
しかし、1号艇は人気が集まりやすく複勝オッズが「1.0倍」になる事も珍しくありません。
舟券は当たっても賭けたお金が返ってくるだけではお金は増えません。寧ろ、舟券が当たらなかった時にマイナスになるリスクしかないので1号艇や1番人気の艇は回避しなければいけません。
スタート金額を500~1000円にする理由
複勝転がしをする際はスタート金額が重要になります。
最低ベッド額の100円からスタートする事も出来ますが、複勝は多くのレースで払戻オッズが2.0倍以下になります。
100円でスタートして1回目に的中した時の払戻オッズが2.0倍以下だった場合、払戻金額は200円以下です。
競艇の最低ベッド額は100円からなので、次レースにプラス分を持ち越す事が出来なくなります。
100円スタートは、転がし自体が出来なくなる可能性があるのでオススメしません。
払戻オッズが2.0倍以下でも100円単位で増える500~1000円をスタート金額の目安にしてください。
上記で解説した通り、複勝は購入する人が極端に少ないので賭け金が少し増えただけで払戻オッズがガクッと下がるので
スタート金額が大きくなり過ぎると2回目以降の転がしが難しくなります。
一般戦は舟券を購入する人が少ないので複勝転がしに向いていない
競艇で複勝転がしをする際はレース選びも大切です。
出来ればSGやG1といった注目度の高い大会が向いています。注目度の高いと複勝舟券の購入者が増えるからです。
購入者が増えると転がし回数が3回や5回と多くなり賭け金が大きくなってきた時にオッズが下がりにくくなります。
SGやG1はトップレーサーしか出場する事が出来ないので、選手同士の腕の差が少なくレース結果を予想するのが困難になります。
予想が難しいという事は「人気が分散する」という事でもあります。人気が分散するとオッズの偏りがなくなるので当たった時の払戻金額にも多少期待が出来るようになります。
複勝転がしなのでSGやG1でも1号艇や1番人気の選手を買う事は出来ませんが、一般戦よりも転がしがしやすい環境が揃っています。
しかし、残念ながらSGやG1といったグレード・注目度の高い大会は頻繁に行われるわけではありません。
競艇は1年中365日毎日全国のどこかでレースが行われていますが、そのほとんどが「一般戦」です。
一般戦はB級~A級の全ての階級の選手が出場している大会で、選手同士の腕に大きな差があります。
実力のあるA級選手に人気が集中するので複勝オッズが極端に偏る事も多い事から複勝転がしには向いていません。
一般戦で複勝転がしを試みる場合は、出走する選手の実力が拮抗している初日のドリーム戦や最終日の優勝戦のみにしておきましょう。
オッズの偏りが少ない上位勢の実力が拮抗、2着が混戦のレースを選ぶ
競艇は基本的に1号艇が人気の中心となります。
しかし、一般戦でもA1級の選手が複数出走するレースは人気が分散します。
上記でも解説した通り、人気が分散するとオッズの偏りが少なくなるので転がしがしやすい状況となります。
上位勢の実力が拮抗している場合は1番人気を除く2番3番人気のどちらかの複勝舟券を購入する事で的中率を大幅に下げる事なく2.0倍前後の払戻オッズに期待する事が出来るようになります。
また、2着が混戦のレースも複勝転がしに適しています。
複勝転がしをする場合は、1号艇や1番人気の艇を買う必要はありません。
2着の人気が分散するレースも複勝オッズが平らになりやすくなります。
実質2着をピンポイントで予想する事になるので的中率は下がりやすくなりますが、当たった時の払戻オッズが極端に低くなるリスクを抑えられるといったメリットが得られます。
競艇の複勝転がしはレース選びも大切になる事を忘れないようにしてください。
舟券の的中率を上げるためにこちらもご覧ください。
まとめ
競艇は残念ながら複勝転がしにはあまり向いていませんでした。
しかし、1号艇(1番人気)を購入しない等、複勝舟券のメリットと活かした買い方を意識する事で成功率を向上させる事は可能です。
今まで複勝転がしが上手くいかなかったという人は今回の記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。