びわこ(琵琶湖)競艇場観光地として有名な琵琶湖の南側に位置しています。
日本最大級の淡水湖に面した琵琶湖競艇場は、インが弱いと言われていましたがターンマーク移設をしてからその傾向が変わり始めています。
調べてみると、それ以外にも琵琶湖ならではの様々な特徴が見つかりました。
今回は、琵琶湖競艇場の特徴や予想のポイントにスポットライトをあててみました。
ターンマーク移設でイン勝率がアップ
琵琶湖競艇は、一昔前までインが弱く荒れやすい水面で有名でした。
しかし、2020年10月、ボート同士の接触事故防止や旋回半径の確保を目的に、1ターンマークの位置を沖合3mに移設しています。
移設により1ターンマークと消波装置との距離が44mから47mに変わりました。
その結果、今までは届いていた・届きやすかったアウトコースのまくり・まくり差しが届きにくくなりました。
逆に、1コースは余裕を持って旋回出来るようになった事から、1コースの逃げ率・1着率がアップしました。
実際に、琵琶湖公式のYoutubeチャンネルの動画で、所属選手の多くが逃げやすくなった、まくり・まくり差しが決まりにくくなったと発言しています。
琵琶湖の代名詞うねりは健在
全24場あるレース場の中で琵琶湖は、最もうねりが強いと言われています。
レース場付近は、観光船が定期的に行き来していて、近くを通った時に発生した波が1マークでうねりが発生します。
また、周辺の山の雪解け水が増える3~6月は水位が高くなり、水位が高い状態で風が吹くとうねりが発生しやすくなります。
琵琶湖のうねりは、特に強いと言われていて発生すると旋回時にボートが暴れて失速したり、ターンが流れやすくなったりと荒れる原因となっています。
うねりの発生や強弱は、残念ながら目で見て確認する事は出来ません。
直近のレース映像で選手のターンがバタついていないか自分で判断するしかありません。
風の有無や向き・強弱で有利なコースが大きく異なる
競艇・ボートレースは、風の影響を受けやすく、風向きによるセオリーも存在します。
琵琶湖も風の影響をかなり受けやすく、風の有無や向き・強弱で有利なコースが大きく異なります。
しかし、一般的に浸透している風のセオリーが使えなくなっているといった点に注意してください。
向かい風は、助走距離が短いインコースが不利になると言われていますが、琵琶湖では風速4mまでは逆にイン勝率が高くなっています。
一方、追い風が吹くとインコースのターンが流れる傾向にあり、2コースの差しや3・4コースのまくり、5・6コースのまくり差しが決まりやすいくなります。
標高によるモーターへの影響も加味する
レースで使用されているモーターは、標高の高低で出足関係に影響が出ると言われています。
標高が高くなるにつれて、燃焼効率が下がっていきモーターの回転が上がりにくくなります。
その結果、出足が弱いモーターを使用している選手は、インコースで十分な加速が出来なくなり外側のコースにまくられやすくなります。
展示航走で伸びが悪いと感じた場合や展示タイムが明らかに悪い場合は、注意しましょう。
全国平均以下だった逃げが上がり、まくりが決まりにくい
1ターンマークの移設を知らずに舟券を買っていると的中率・回収率はドンドン下がっていきます。
ターンマーク移設後は、明らかにイン勝率・1着率がアップしているからです。
移設前は、逃げ出現率が「50%以下」と全国有数の逃げられない水面でした。
しかし、移設後は、逃げの出現率が「50%以上」となり、全国平均と同程度の数値となっているので、特別インが弱いレース場ではなくなりました。
逃げ出現率と一緒に出現率が上がったのが「差し」です。ほぼ全てのコースの差し出現率が向上しています。
これは、ターンマーク移設により、コース幅が広くなり移設前のような差した時の窮屈さがなくなったからだと言われています。
余裕を持って差し構えが出来るようになった事から、差しがあまり得意ではない選手でも差しで入賞出来るようになりました。
逃げ・差しの出現率が上がった反面、まくりとまくり差しの出現率は下がっています。
内側の艇が差しやすくなった事で、まくり差しの時に差すスペースがなくなりました。
大外コースもターンマークから遠くなり、以前より際どいスタートをしなければ内側の艇をまくる事が出来なくなりました。
センター勢やアウトコースが攻めにくい環境になった事もイン勝率が上がった理由の1つです。
琵琶湖の企画レースは3つのみ
琵琶湖競艇場では、インコース勝率の高い企画(シード)レースを3つ開催しています。
- 1R びわこ幕開け戦→1号艇にA級選手
- 5R ゴゴイチびわこ→1・2号艇にA級選手
- 6R スゴ6!びわこ→1・3・4号艇にA級選手
全ての企画レースのイン勝率が「60%前後」と琵琶湖全体のイン勝率と比べると高くなっています。
1号艇を1着に固定しやすいので、ある程度購入点数を絞る事も可能です。
また、A級選手が複数出走する5Rと6Rは、ガチガチの人気決着となり、3連単の払戻オッズが10倍を下回る事も珍しくありません。
現在は1号艇を軸に予想するのが基本
ターンマーク移設前の琵琶湖は、インが弱いといった特徴があった事から1号艇ではなく他の艇を軸にする人も多くいました。
しかし、ターンマーク移設により、イン勝率が上がった現在は1号艇を軸に考えるのが基本となります。
1号艇の1着が怪しいと感じた場合のみ、他の1着になりそうな艇を探すと効率が良いでしょう。
1号艇が軸になるのはA1級か琵琶湖巧者
コース幅が広くなり、アウトコースが攻めにくくなった事から、琵琶湖の1コースはB級選手でもそれなりに1コースから勝てるようになりました。
しかし、B級選手の1着率は「約40%」と言われています。
この数値を見ると1号艇だからといって誰でも信用して良いわけではない事が分かると思います。
特に、琵琶湖特有のうねりが発生すると旋回技術がないB級選手は、簡単にターンが流れてしまいます。
うねりの有無は、肉眼では確認しにくいので発生していると考えて予想する方が無難です。
その時に、イン信頼となるのが「A1級選手」と「琵琶湖巧者」です。
A2級選手でもある程度信頼する事は出来ますが、A2級選手の中には1コース勝率・1着率がB級選手と変わらない選手も存在します。
購入点数を絞るためには、A1級選手の方が安心出来ます。
また、琵琶湖巧者も信頼度が高くなっています。琵琶湖の当地勝率が高い、または琵琶湖の1コース勝率が高い選手が該当します。
当地勝率が高いという事は、琵琶湖に慣れている可能性が高く、万が一うねりが発生していても的確に対象出来るからです。
1号艇の対抗となるのは2号艇
1号艇を軸に出来ない場合は、2号艇が最初の1着候補となります。
2号艇が1号艇に次ぐ1着率の高さとなっているというシンプルな理由からです。
無風や風速3m程度の向かい風の場合2号艇は、連対率も高いので1着候補にならなくても舟券に絡みやすいと考えられます。
注意しなければいけないのが「追い風」の時です。
追い風が吹くと1コースのターンが流れる可能性が高く、1マークでターンマーク付近に差すスペースが生まれやすくなります。
さらに、ターンマークの移設により、各艇が密集しにくくなっていて、余裕を持って差し構えが出来ます。
追い風の時は、2号艇の差しによる1着を検討しましょう。
2号艇の選手の過去の成績や得意な決まり手を確認して、差しでの1着率が高い場合は1号艇に代わって軸になります。
また、琵琶湖は2号艇の差しが有名ですが、まくり率も意外と高いので1号艇のスタートが遅れる可能性がある時は、2号艇のまくり展開も予想する必要があります。
琵琶湖ではセンター勢も差してくる
琵琶湖の特徴として、2号艇だけではなくセンター勢の3~5号艇も差しを多用してくるといった点が挙げられます。
現在は、ターンマークが移設した事で前よりはセンター勢の差しが届きにくくなっていますが、1号艇と2号艇のターンが流れるとセンター勢が最内差しを狙ってきます。
内側の1~3号艇のターンが流れるかどうかで展開予想の方向性が決まります。
競艇の基本通り、決まり手によって相手艇が変わってきます。
風のセオリーが使えない琵琶湖ですが、筋舟券のセオリーは問題なく使えます。
中間整備が行われたモーターは要注目
琵琶湖は、水面や決まり手以外にも「中間整備」が有名なレース場でもあります。
大会が行われていない期間に整備士による本体整備が行われます。
琵琶湖の中間整備は、連対率の低い低調モーターがエース級のモーターに化けるケースが多くなっています。
出走表に記載されている連対率があまり当てにならない事も琵琶湖の特徴の1つです。
展示航走で、連対率以上に調子が良さそうなモーターを見付ける事が出来れば、思わぬ美味しい舟券に巡り合うチャンスかもしれません。
出走表の成績だけでモーターの善し悪しを判断しないように気を付けましょう。
琵琶湖を得意とするおすすめの選手は上野真之介選手
琵琶湖を得意とするおすすめの選手は佐賀支部所属「上野真之介選手」です。
2020年の賞金王峰竜太選手の弟子として有名な選手となっています。
上野選手の琵琶湖勝率は「8.51」と安定した成績を残しています。
上野選手は、1コースの次に5コース勝率が高いといった特徴的な選手なので、ターンマークが遠くなっても舟券に絡む可能性は大です。
近年は、4節で優出3回優勝1回と琵琶湖で勝率を稼いでいます。
また、静岡支部所属「坪井康晴選手(琵琶湖勝率8.36)」や福井支部所属「今垣光太郎選手(琵琶湖勝率8.12)」もおすすめです。
琵琶湖で好成績を残している選手の多くは、ベテランの技巧派選手です。
やはり、琵琶湖のうねりを攻略するには、数多くの経験と高い技術が必要となるようです。
まとめ
以上がびわこ(琵琶湖)競艇場の特徴と予想のポイントです。
琵琶湖は、強いうねりが発生する、追い風でターンが流れやすいといった昔からの特徴が残っています。
しかし、ターンマークが移設された事で、昔よりもインコース勝率は向上しています。
琵琶湖のレース予想をする時は、1号艇の信頼度の確認や2号艇の差し勝率がメインとなります。
もちろん、風向きや風速といった予想の基本も忘れず活用する事が大切です。